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第18回アジア・アフリカを知る集い まとめ [レポート]

 

11月20日にアジア・アフリカ図書館長である西江雅之先生の講演会がありました。

今回のテーマは「新しい言語の誕生」と題して、ピジン語、クレオル語についてお話いただきました。たくさんの方においでいただき、盛況でした。
簡単ではありますが、内容のまとめをいたしました。

世界には大小様々な8,500種~10,000種の言語があるとされますが、20年以内に数百の言語が地上から消える可能性があります。現在でも、ある言語は話す人が一人しかいない状況すら見られます。言語数が曖昧である理由としては、方言が数に入っていたり、同じ言語に呼び名がいくつもあったりするからです。また、日本語のように標準語がある言語は珍しい例です。

人間の歴史は、移動と接触の歴史です。今回の話題は、接触した二種以上の異なった言語が、接触の結果、仕組み(構造)が異なった言語を生み出すことになる話です。

・ピジン語  
民族移動、戦争、貿易、強制移動、奴隷貿易などで異言語を話す人同士が接触したときに、何も変化がない場合もありますが、二言語話者が登場することもあります。一方は母語、もう一方は(その場の用件のみに役立つ)第二言語という状態で、新しい言語が形成される場合もあります。それがピジン語です。場合によってはそのピジン語が全土に広がっていき、住民全体の母語になってしまうこともあります。深入りしたピジン語が住民全部の母語となるのです。それがクレオル語です。

・クレオル語 (Tok  Pisin, パプアニューギニアの言語)
単語の例:
meri 女 manmeri 皆さん pikiniki man 男の子 buk 本 haus sik 病院 
kaikai 食べ物(kaikai はポリネシア語)

文章の例:
わたしの妻は(体が)小さい。
Meri bilong mi i smolpela.  
 Meri 女, bilong は英語のof,  smolpela 英語のsmall fellowから。

ここにあげたのはほんの一例ですが、講演会では他にもさまざまな文例をあげて説明なさいました。

これによって興味がわいた方は、次回のアジア・アフリカを知る集いに是非足をお運びください。

 

(2010.11.20 アジア・アフリカ図書館 司書 佐藤万矢子)